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『モンスターVSエイリアン』(映画)

巨大化してしまった主人公スーザンたちが、侵略者のエイリアンと戦います。
子供向けの3Dアニメ(2009年公開)ですが、脚本がよくできているので、録画を2回続けて観ても楽しめました。

巨大化の原因は、隕石に衝突されたこと。
もしかすると、『ウルトラマン』を詳しく知っている人が制作チームの中にいたのではないでしょうか。
善玉モンスターの中には、明らかに『モスラ』に由来する「ムシサウルス」もいます。
彼は、“東京を襲った巨大なイモムシ”で、物語の最終盤では巨大なチョウになるのですから。
そういった日本のサブカルチャーからの影響は他にもありそうですが、それが心地よく感じられました。
ちょうど良い程度にパロディ化されているのでしょう。

(最近の米国映画には日本のアニメ等の影響が察せられる作品も多いのですが、それを心地よく感じられることはめったにありません。このことは、別の機会に詳しく書いてみたいと思っています。)

他にも全編がパロディの集合体のような映画でした。
分かりやすい所では、『ハエ男』・『アマゾンの半魚人』・『ET』・『スターウォーズ』・・・。
たぶん米国人にはすぐに分かるのでしょうが私には分からないものもいろいろありそうです。
パロディはパロディらしくユーモアをもって表現されているのが、心地よく感じられることの一つの条件でしょう。

表の物語は、スーザンを含む「モンスター」たちが侵略者のエイリアンを倒すまで、ですが、裏のメインプロットとして、“スーザンの自立”や“モンスターたちの許容”もあります。
これらの裏プロットにおいても、自然さとユーモアとの兼ね合いが適切なため、陳腐にならずに心地よく感じられました。

登場人物たちが象徴する“現実”への批評も、同様です。
つまり、愚かな大統領とか、自己中心的な恋人とか・・・。
嫌味になり過ぎない程度の適度なユーモアがあって、楽しめました。

なお、日本ではあまり見られない立体造形のアニメーションもこの作品では違和感なく、“キャラクターとしての自然さ”が実現されています。
(日本の漫画等に見られる、明らかに現実離れした造形なのに作品世界の中での現実感を実写以上に獲得している、というキャラクターの特徴のことです。)

総じて素晴らしい作品だと思います。


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2011-11-11 23:05  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0)  共通テーマ: [映画・テレビ]

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