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読書記録(2008/02/21)

最近読んだ本の内、単独記事にしにくかったものなど。



『解剖学教室へようこそ』(養老孟司)
「読んでいてついつい速読してしまう“面白い”本は読みたくなくなった、一行一行をじっくり読んでしまうために時間のかかる本こそが読みたい」というのは、最近の会話でふとクチにした言葉です。
この本は前者の“面白い”本です。
ただ、階層化を好む西洋の傾向はアルファベットと関係がある、という指摘は書き留めておきます。

解剖学教室へようこそ (ちくま文庫)

解剖学教室へようこそ (ちくま文庫)

  • 作者: 養老 孟司
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2005/12
  • メディア: 文庫



『日本文学は世界のかけ橋』(ドナルド・キ-ン)
日本文学者ドナルド・キーンさんのエッセイ。
タイトルは内容とは一致していません。
『日本文学史』の出版経緯などが興味深い。

日本文学は世界のかけ橋

日本文学は世界のかけ橋

  • 作者: ドナルド キーン
  • 出版社/メーカー: たちばな出版
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 単行本



『英文収録 おくのほそ道』(訳:ドナルド・キーン)
まず江戸時代の古文を読んで、意味を了解しにくい時に英語を参照する、という読み方。
あるいは、日本人どうしなら分かる、という風に書かれた文章を、欧米人がどのように説明的に読み解いているのかを知る、という読み方。
ごく薄い本なのですが、少しづつ読み進める価値のある本でした。

英文収録 おくのほそ道 (講談社学術文庫 1814)

英文収録 おくのほそ道 (講談社学術文庫 1814)

  • 作者: 松尾 芭蕉
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/04/11
  • メディア: 文庫



『英語で読む銀河鉄道の夜』(訳:ロジャー・パルバース)
宮沢賢治さん独得の文章は、もしかすると今の少年少女にとっては古文と同じかもしれません。
英語化されることでかえって理解しやすくなっている、という側面が、この本でも所々に見られます。
ただし、原文で丹念に書かれている部分は英語でも丹念に書かれている、という一致があって、優れた名訳なのだと感じさせられます。

英語で読む銀河鉄道の夜 (ちくま文庫)

英語で読む銀河鉄道の夜 (ちくま文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1996/03
  • メディア: 文庫



『雨柳堂夢咄(第12巻)』(波津彬子)(漫画)
器物の化け物が見える骨董店の孫が主人公となって、人や器物の想いが元になった出来事が自然に良い方向に解決されていく、という短篇集です。
朝日ソノラマ社廃業のあおりを受けてしまったようで、事実上の最終巻ではないか、とのこと。
連載形態が混乱したからか、作者自身の意欲が薄れてしまったからか、独自性が弱くてつまらない作品が多い巻のような気がします。
場所も気分も改めて、書き継いで欲しい作品です。

雨柳堂夢咄 其ノ十二 (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス) (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)

雨柳堂夢咄 其ノ十二 (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス) (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)

  • 作者: 波津 彬子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2008/01/11
  • メディア: コミック



『企業戦士YAMAZAKI』(漫画)
古い本を詰めた段ボール箱から出てきました。
過労死した団塊世代がサイボーグ化されて「企業戦士」となり、超A級派遣社員として次々と会社を建て直していく、という、一話完結の深夜放送B級ドラマのような漫画ですが、なぜか愛着があります。
毎回登場する新しいビジネスアイデアは、意外な程に洗練されています。
例えば、「過去3日分の番組を全て録画し続けるテレビ」など、掲載時から何年も経ってから実質的に同じ機能を持った新製品が普及することになった、というアイデアも多いのです。
再編集版か新シリーズかは分かりませんが2008年の1月に新刊が発売されているようなので、書店で確認するつもりです。

企業戦士YAMAZAKI 12 (12)

企業戦士YAMAZAKI 12 (12)

  • 作者: 富沢 順
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1999/02
  • メディア: コミック


企業戦士YAMAZAKIスペシャル 再構築編 (Gコミックス)

企業戦士YAMAZAKIスペシャル 再構築編 (Gコミックス)

  • 作者: 富沢 順
  • 出版社/メーカー: 日本文芸社
  • 発売日: 2008/01/11
  • メディア: コミック


2008-02-21 23:05  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0)  共通テーマ: [最近読んだ本]

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